【Photographs by】Michael Wolf(マイケル・ウルフ)
【出版社】5 Continents 2019年
【装丁】Hardcover(ハードカバー)
【ページ】76 pages with col. illus.
【サイズ】30 x 25 cm
【状態】A: Like New
Michael Wolf(マイケル・ウルフ)は、2005年に「China, Factory of the World」プロジェクトで、また2010年には「Tokyo Compression」で、ワールド・プレス・フォトを受賞し、一躍その名を知られることとなりました。本書では、彼がフランスの首都・パリを個人的な視点から捉えています。
ウルフはパリの風景に特徴的な建築要素を選び出し、その一見平凡に思えるものたちを、彼ならではの方法で不朽のものへと昇華させています。屋根、煙突、照明といったモチーフが、色や形、そして何よりその立体感によってリズムを生み出しています。読者は彼の非常に個性的な視覚世界へと招かれ、蛇行する壁や排水溝のラインをたどりながら、丹念に切り取られた意外なディテールに目を奪われることでしょう。
写真家の根底にある願いは、これら幾何学的に整った建築的特徴の背景にある、環境や建築の文脈に目を向けてもらうことです。
本書の後半では、パリの屋上から見た夢のような旅路がさらに深まります。木々の影が建物のファサードに映り込み、視覚的な詩情を生み出す中で、人の姿が一切登場しない静謐な空間において、自然と建築が一体となるような親密な対話が描かれています。