【Photographs by】Peter Piller（ペーター・ピラー）
【出版社】Verlag Bernd Detsch 2017年
【装丁】Softcover（ソフトカバー）
【ページ】317 pages with col. illus.
【サイズ】28.5 x 28.5 cm
【状態】A: Like New
今日では、Google Earth をはじめ、あらゆるデバイスで世界を上空から見ることが日常の一部になっています。しかし1980年代当時、自分の家を鳥瞰図で見ることはまだ珍しく、人々はそのような写真を購入し、自分の住まいを違った視点から眺めることを楽しんでいました。
『Von Erde schoner（地上からのほうが綺麗）』 という出版物のためにPeter Piller（ペーター・ピラー）が用いたアーカイブは、こうして生まれました。
1979年から1983年の間に撮影された12,000枚の写真──それらは、抜け目のないビジネスマンが一軒一軒訪問販売していたもので、ドイツの一般的な家々を写しています。無機質でありきたり、時に過剰に個性的な住宅を捉えたこの空撮コレクションを前に、ピラーは「自分の過去を旅するような作業だった」と語りながら、300枚を選び出し、類似性に基づいて並べ、ささやかな物語性を本の中に築いています。
ユーモアと切実な現実のあいだを揺れ動くこれらの写真は、単なる過去への旅ではありません。そこにはリアルな人々のありふれた生活が赤裸々に映し出されています。また、アーティストによる選別によって、人々の行動に驚くほどの共通点があることも浮かび上がります。たとえば、似たような建築様式、見分けがつきにくい車、几帳面に敷き詰められたタイルの庭、実用性に乏しい小さなプール、あるいは見栄えの悪い掘削跡など。
