【Photographs by】Kanade Hamamoto
【Designed by】尾中俊介(Calamari Inc.)
【出版社】真珠出版 2025年 2nd printing
【装丁】Hardcover(ハードカバー)
【ページ】96 pages with col. illus.
【サイズ】19.1 x 19.1 cm
【状態】A: New
本書は、2024年に横須賀市で行われた芸術祭「SENSE ISLAND/LAND 感覚の島と感覚の地 2024」において、TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCHによるキュレーションのもと発表した作品、「ー・・(チョー タン タン)」を、書籍として編み直したものです。
横須賀で撮影した写真のほか、1945年の伏龍特攻隊に関する記録、2024年の制作期間に綴った日記を収録。
また、フィールドレコーディングで集めた音をミックスした音源を収録した7インチレコードが付録になっています。
偶然知ることとなった「伏龍」と呼ばれた第二次世界大戦末期の大日本帝国海軍による特攻兵器のこと。そしてその特攻作戦に招集されたのは当時10代の若者ともいえない少年たち。特攻作戦自体は敗戦によって頓挫したが、訓練中に多くの殉職者や行方不明者が出たという。
その事実と記録に呼応するように、Hamamotoは80年後の未来から切なく美しい写真を返信する。穏やかな海、街の光、雲、夜光虫、呑気に目を閉じる猫、空を舞う一羽の鳥、過剰なほどに美しい写真たちは過去に届かないまま、この本の中に静かに綴じ込められている。それはたぶん、写真家から未来へつなぐメッセージなんじゃないかなと思う。