flotsam books（フロットサムブックス）

オランダと南アフリカの間で育った Dennis Swiatkowski（デニス・スワイトコウスキ）は、幼い頃から太陽の光が降り注ぐ気候が自分に合っていると感じていました。
そのため、彼のファッション写真の多くは、暖かく夢のような光に満ちあふれています。この美しい写真集には、Glamour、Elle、Viceといった雑誌や、Nike、Adidas、Tommy Hilfigerなどのブランドのために撮影された代表作が収められています。

多くの写真は、まるで映画のワンシーンのように、ある物語の一瞬を切り取ったかのような印象を与えます。また一方で、ビーチ、山、草原、森といった広大な風景を讃える作品もあり、これらの写真すべてが、なぜこの若き写真家が業界で最も注目される存在の一人となっているのかを物語っています。

V&A（ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館）のキヤノン・フォトグラフィー・ギャラリーでの展覧会開催にあわせて刊行された本書は、1990年代にファッション写真の表現を一変させたイギリスの主要な写真家、アートディレクター、スタイリストたちの仕事に焦点を当てています。

写真はすべて、写真家自身が選んだもので、1990年代初頭、イギリスの写真家、スタイリスト、アートディレクターたちが、家庭的な場所、中古の衣服、従来の美的基準にとらわれないモデルを使うことで、ファッション写真のスタイルを根本的に変えた様子を示しています。
このスタイルは瞬く間に「グランジ・フォトグラフィー」と呼ばれ、その時代の新しいファッションイメージとなっていきました。

誌面では、エディトリアルと広告、写真とファインアート、商業的スタイルとの境界が曖昧になっていく様子が描かれています。また、雑誌の数の増加やインターネットの台頭により、ファッションイメージの流通と影響力は大きく広がりました。

インタビューと写真を通して浮かび上がるのは、従来のファッションやグラマーのステレオタイプに挑戦し、より鋭く、リアルな感性を持った新しい写真表現のスタイルです。

「Nomad Archive」コレクションの第2巻にあたる本書には、スペインの写真家、Alberto Garcia-Alix（アルベルト・ガルシア・アリックス）によって撮影された、ほとんどが未発表の約2,500点の写真が収録されています。
男性、女性、赤ん坊、そして興味深い物体の白黒ポートレートが、詩的でありながら生々しい正直さをもって、彼の身の回りや日常を映し出しています。
1982年から1986年にかけてのこの時期は、スペインにおける民主化移行期（トランシシオン）の終焉や「ラ・モビーダ」と呼ばれる文化的ムーブメントなど、政治的・社会的・文化的激動の時代をも捉えています。
同時に、本格的に写真家としての道を歩み始めた時期とも重なり、中判カメラの使用を始めたことは、彼の作風を象徴する要素の一つとなっています。

Sarah Moon（サラ・ムーン）は国際的に高い評価を受けている現代の写真家です。
元モデルである彼女は、『Vogue』や『Harper’s Bazaar』、『Nova』などの雑誌のために数々の受賞歴のある写真を撮影してきました。
シャネル、コム・デ・ギャルソンなど、いくつかのブランドのために制作された彼女の作品は、いずれも詩的な空気感や人物描写に共通する魅力をたたえています。

本書には、ムーンの映像作品の一例を収めたDVDが付属しており、彼女の人生、友人たち、そして幻想世界を写真で綴る、個人的な回想録とも言える内容となっています。
著名な作家たちが、彼女のスチル写真や映像作品について解説し、色彩、同時代の作家たち、影響を受けたもの、そして被写体に対するムーン独自のアプローチについて、彼女自身の言葉を交えて読み解いていきます。

これは、才能にあふれた、唯一無二の写真家のヴィジョンを称える比類なき作品集です。

現代ファッション写真の巨匠であるGuy Bourdin（ギイ・ブルダン）は、シュルレアリスム的な視点をシャルル・ジュルダンの靴やファッションに注ぎ込みました。
動き、色彩、官能性に満ちた彼の作品は、デザイナーと写真家の革新的なコラボレーションの証であり、現代のファッション写真に今なお深い影響を与え続けています。

1960年代後半のフランスは、ファッション界において最も活気に満ちた時代のひとつでした。その中で、ブルダンとジュルダンのパートナーシップは、この時代の精神を他に類を見ないほど鮮やかに捉えています。クチュリエでありシューズデザイナーでもあったジュルダンは、当時のファッション写真家の中でも際立ってシュルレアリスム的な視点を持つブルダンに目をつけ、1976年にジュルダンが他界するまで続く創造的な対話を築きました。
本書では、これまで未公開だったものを含む150点以上の作品を収録しています。

この限定版写真集（全300部）は、伝説的なモデル、Guinevere Van Seenus.（ギネヴィア・ヴァン・シーナス）を称える作品です。

アメリカ出身のファッションモデル兼メイクアップアーティストである彼女は、10代でモデル活動を開始しましたが、1995年に伝説的なフォトグラファー、マリオ・テスティーノと仕事をしたことで一躍脚光を浴びました。その翌年には、雑誌『W』の表紙を飾ることになります。
20年以上にわたるキャリアの中で、ギネヴィアはプラダ、シャネル、ヴェルサーチなどのランウェイを歩き、パトリック・デマルシェリエ、パオロ・ロヴェルシ、イネス＆ヴィノードなど、名だたるフォトグラファーたちのレンズを通して撮影されてきました。
また、『Dazed』や『AnOther』の誌面・表紙を飾り続けており、映画にも出演。特に、トッド・コールがロダルテとコラボレーションした2013年春夏コレクションのSFスリラー『This Must Be the Only Fantasy』では印象的な演技を見せました。
そして本書では、そんな彼女がファッションやスタジオライティングを離れ、太陽と湖のもとで見せる飾らない美しさを、これまでにない姿で捉えています。

30年以上にわたり、PURPLEは東京で大きな存在感を維持してきましたが、これまで「日本」をテーマに特集を組んだことはありませんでした。本号は、日本への賛歌となり、現代世界におけるラディカルなインスピレーションの強力な源泉としての日本の現代文化にスポットを当てます。
この号では、日本に対するあらゆる形のジャポニズムや、観光やノスタルジックな関心は排除します。その代わりに、日本とその広範囲にわたる影響力について、前衛的で革新的、そして明らかに現代的な視点を提示します。

ベルギー、アントワープのデザイナー、アントワープ・シックスのひとり Walter Van Beirendonck（ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク）の作品集「MUTILATE」です。ポップなカラーリング、表紙にジッパーのついた、遊び心に溢れた作品集です。

ジョン・ガリアーノによメゾン マルジェラのオートクチュールコレクション 2024「アーティザナル」のカタログ。写真はPaolo Roversi。

『Comme des Garcons Parfums 1994-2025』は、ペブルボトルシリーズ、特別版、コラボレーションの全コレクションを、象徴的なパッケージやユーモアにあふれた印刷物とともにコム デ ギャルソン パルファムの30年間にわたる卓越した革新的な香りとデザインを紹介しています。

常に新しく、決して同じことを繰り返さず、常に未来を見据えて進化し続けてきたブランドの1994年の時代を超えて愛される「オード パルファム」から、2024年の未来的な酸素香「オードゥール 10」まで、多彩なラインアップが、鮮やかなカラー印刷と厚手の紙を使用した美しいイメージが収録された豪華な一冊にまとめられています。