flotsam books（フロットサムブックス）

国際的写真家集団「マグナム・フォト」正会員を務めるカナダ人フォトグラファー、Christopher Anderson（クリストファー・アンダーソン）の写真集「APPROXIMATE JOY」です。
永久に続く改革の真っ只中にある現代中国の姿を捉えています。

日本の写真家 阿部祐己（Yuki Abe）の写真集「Trace of Fog」です。

”霧ヶ峰は名前の由来通り、しばしば濃い霧が立ち込める山だ。霧に覆われると境目が消え、どこまでも先に続いているような錯覚を覚えた”（後書きより）

フランスの写真家 Mathieu Asselin（マシュー・アセリン）の作品集「Monsanto: A Photographic Investigation」です。
アメリカに本社を持つ多国籍バイオ化学企業であるモンサント社は遺伝子組換え製品、枯葉剤などで世界屈指の規模と成長性で知られ、輝かしい歴史の裏には隠蔽やスキャンダルがあります。
Mathieu Asselin は、モンサントを取り巻く問題を探求するという極めて難しいプロジェクトを開始します。彼の調査、写真研究は、この問題の複雑さを捉え、過去、現在、未来の間の繋がりを作り、多様な観点からさまざまな側面を明らかにします。

フランスのコンセプチュアルアーティスト Saadane Afif（サーダン・アフィフ）の作品集「FOUNTAIN 1917」です。Saadane Afifは噴水を描いた数百枚のポストカードを集め、1917年のほぼ毎日の歴史を構築しました。20世紀初頭の機械式ポンプと屋内配管の開発で、地方のヨーロッパの町でさえ機能的ではなく純粋に装飾的な噴水がありました。 Afifはこれらの進歩を写真とその複製、郵便サービスの拡大を結びつけます。
魅力的な対応の記念碑を持つこの本は、今日私たちが知っているように、グローバリゼーションの初期段階を鋭く反映しています。

ノルウェーの自称ジャーナリスト／写真家のAsmund Abusdalのアーカイブから孫 Terje Abusdal（テリエ・アブスダル）が編集して作成した写真集です。1970年代、80年代のノルウェーの農村は、エネルギー政策のために戦後の社会民主主義からの大きな転換期を迎えていました。半径５００メートルの人々の個人的な日常生活を写します。

ロシアの北極圏に位置する町TIKSIに生まれ、ニューヨークで写真を学んだ Evgenia Arbugaevaの写真集「TIKSI」です。ある時シベリアで、北極海のほとりの小さな町の暖かいベッドで、小さな女の子が夢から覚めた。Evgenia Arbugaevaによるこの写真からこの壮大なシリーズの物語は始まります。彼女の個人的な作品は、彼女の故郷であるこの北部のへんぴな小さな町で生活する人々を撮ります。町の建物と少女の衣服の冷たく白く広がる明るい色は、鋭く、そして、美しく描き出されます。

1961年4月8日、MV Daraというインド、パキスタン、ペルシャ湾の間を結ぶ船が、ドバイの港で沈み、238名が命を落としました。いくつかの遺体は発見されず、行方不明者の遺族は未だに彼らを捜しています。 <br>写真家 Olivia Arthur（オリヴィア・アーサー）による新しいプロジェクト STRANGERは、50年後にドバイに戻る遺族を想像し、彼らが見るであろうものです。写真や小さな逸話を通して、読者は畏敬の念と疎外感の両方を都市から受けます。1960年代の90万人から200万人以上の人口に息もつけない程の早さで成長し、富を約束により、世界中から人々を呼び込み続けている都市ドバイ。 <br>プロジェクトの骨格は難破船の物語であり、読者を歴史の中を前後に揺り動かし、はかなさとドバイのうわべの性質を思い出させます。 このはかなさを反映し、ドバイに住む人々がしばしば経験する寂しさと自らの喪失を示唆するように半透明な紙に印刷されています。その結果、幾層になったイメージが視界を明減し、引用、記憶、難破船自体のイメージが点在します。

ベルギーの写真家 Regina Anzenberger（レジーナ・アンゼンバーガー）の写真集「Roots & Bonds」です。

全ては愛犬Shakeeraと散歩している時に目に留まった冬の森の中の一本の特定の木から始まりました。年間を通し、季節毎に木を撮影しました。私が特に魅了されたのは、枝から地面に向かってエレガントに巻き付きつく蔓です。それは無限の結合のイメージを作成し、創造のためのインスピレーションとエネルギーの源として、森林の根や結合が私テーマとなりました。（レジーナ・アンゼンバーガー）

Michael Ackerman（マイケル・アッカーマン）の写真集「END TIME CITY」です。

アイルランド人フォトグラファー、Ci?ran ?g Arnold (キーラン・オグ・アーノルド）の処女作品集。〈殺されたいと願いながら、この世で一番最悪なバーに行った。でもそこで唯一できたのはまた酒を呑むことだった〉という、アメリカ人詩人・作家のチャールズ・ブコウスキーの詩をタイトルに引用した本書は、アイルランドのサック川沿いにあるバリナスローという町が舞台となっている。「人込みの瀬の口」を意味する町名の通り、かつては人の集まる場所であったが、今では人がいないゴーストタウンのようになっている。人がいないクラブ、場末のバー、退廃した町の様子を透明人間のような視点で映し出している。文庫本のようなブックデザインからも本書コンセプトが伝わってくる。
過去に写真集出版経験の無い作家の出版支援を目的とする「First Book Award」2015年グランプリ受賞に伴い発行。